テレビ離れという話を聞く。
- テレビを視聴していた人々がインターネットに時間を使うようになった
- 視聴者の趣味、嗜好が多様化したため、大衆に受けるコンテンツが少なくなった
- テレビ番組が動画編集されネットに無断に掲載されている
たしかにインターネットでは必要な時間に欲しい情報を見ることができるし、ボーっと何も考えずに時間を過ごすこともできる。ツールとしても時間食いのエンターテイメントとしてもWEBはテレビと対抗する位置にあるのは間違いない。またそれは、携帯電話で友達と話したり、スマートフォンでゲームをする事ともぶつかる。
それは置いておき、テレビがインターネットコンテンツよりも有利と思われるもの。
- 閉鎖空間におけるニュースの中継(公式メディアしか入れない場所等)
- ニュースソースの信頼性と伝える技術
- 視聴者数の多さ(多チャンネル化されてきているとはいえ選択肢がまだ限られているため)
- 作家やタレントを使った人数とお金をかけたコンテンツ作成
- スポンサーとCM(CMも一つのコンテンツ)
インターネットコンテンツがテレビより有利と思われるもの。
- 小さなニュースのリアルタイム性と多さ
- 小規模で発信できる手軽さと気軽さによる発信者数の多さ
- それに伴う意見の多さ(最近は炎上したり、小さなつぶやきが大きな問題となる事もあるが)
- 好きな時に情報を得られる
- コンテンツの成長性と成長過程が見られる
両方ともいいところが多い。ただし、今のテレビ番組にはいくつか問題があると思う。
1.ニュースソースに透明感が無い
インターネットサイトでは、例えば野田首相の記者会見が動画サイトでノーカットで放送されたり、WEBサイトにコメントが掲載されるのに対し、テレビ番組では時間的制約があるためその一部分しか報道できず、しかもコメントのどの部分を使っているのかをインターネットと比較する事で、報道する側の意見に対して、不自然と感じる人が当然ながらいる。
解説についてもテレビ局の解説委員やさまざまなコメンテーターを登場させて意見を述べているが、その人の背景を勘ぐってしまう。
いろんな制約が多いので全てを流すのは難しいがそれはWEBに任せ、ニュース報道に関しては意見を入れず客観的に報道し、これまで培った伝える力を活かして池上彰さんの番組のようにわかりやすく解説してはどうだろうか。
または、正と反の意見を2つ提示し、視聴者に投げっぱなしてみてはどうだろうか。
2.番組制作者が視聴者を見ていない
有料放送ならば簡単だ。お金を払ってくれる視聴者の事を考え、視聴者が何を見たいのかを考え見たい物を作り、流す。
それに対し、地上波の民放放送は視聴者が無料で見られる代わりに、スポンサーからお金をもらい、CMを放送するなどしてスポンサーの広告を行う事で成り立っている。テレビ局に対するお客様はスポンサーであり、スポンサーの売上やブランドに貢献しなければならない。一方、テレビ番組に関するお客様は視聴者である。番組は視聴者のために作り視聴者数を増やすことで、スポンサーの広告をより多くの人に見てもらう。
番組制作者がテレビ局の人になってしまい、スポンサーの方を見て番組を作っている。
CMの入れ方を見てもそう感じる。「CMが明けて1分ほど番組を流して、またすぐにCM。」「番組の最後の方ではこれからも番組が続くよ、と思わせておきCMが明けると実は来週の予告だった」、という事が多い。
今の番組は、アフィリエイト目的のWEBサイトに似ている。
視聴者の心理を利用してCMを見させようとしていて、視聴者に見やすいような番組作りとは到底思えない。「ボタンのすぐそばに広告を貼って間違えて押させたり」、「コンテンツかと思わせて開いたら広告だった」というようなWEBサイトがある。
「騙し」とは言いません。でも、そういうWEBサイトにはgoogleで上位に表示されたとしても絶対に見に行かない。それと同じく、その番組は見なくなるでしょう。
私はプロフィールにも載せているように月間平均300万PVを越えるブログサイトを個人で運営しています。ホームページと言われた時から16年間続けています。そこで思ったのは「見やすいこと」、「やってみること」、「継続すること」。特に閲覧者に見やすくする事は最も重要です。見やすいサイトを作り、いろいろと企画をやってみて、それを継続することで閲覧者は増えてゆき、結果的に広告収入に繋がっています。
1つの小さなWEBサイトでの経験ですが、全てに共通する基本的な事だと思っています。